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地方カメラマンのなんでもあり~の日記です。


by st-nature

キヤノンEOS 40D導入

キヤノンEOS 40D導入_f0148962_15592651.jpg今年11月に久しぶりにカメラを買いました。キヤノンのEOS 40Dです。実写インプレッションは多くのホームページで公開されていますので、簡単に感想だけ述べてみたいと思います。まず驚いたのは価格。近所のキタムラカメラで買いましたが、119,800円!(今はもっと安くなってますが)当時価格.comで調べた最安価格よりも安かったです。その上壊れたポラロイドカメラを下取りに出して3,000円引き。(下取りは壊れたカメラでもOK) この性能・スペックでこの価格は素晴らしいの一言です。


そして気になる性能ですが、、、、、外観は左手側にもゴムラバーが貼られて、1ランク上がった感じになっています。また、すぐに塗装が剥がれてしまうアクセサリーシューも金属むき出しとなり、塗装が剥がれることがなくなりました。そして画質、、、、、これは私の前モデル(今もサブ機として使っていますが)のEOS 20Dと比較してたったの200万画素しか増えていないものの、解像感は上がり、ハイライト側の粘りもさらに増した感じです。ただしこのカメラの目玉的機能である高輝度側・階調優先モードは私は基本的に使用しません。多くのHPではこれをオンにしても画質はほとんど変わらないと書かれていますが、私のテスト結果では中間調~シャドーにかけてのコントラストのない箇所にはっきりとノイズが現れます。また、高感度撮影時のノイズ低減機能をオンにすると確かにノイズがかなり減りますが、画像処理ソフトでノイズを消したときと同じように赤の彩度が下がり、くすんだ感じになってしまいます。どうせそうなるならフォトショップで具合を見ながらノイズを消していったほうがいいので、私はどちらの機能も基本的にはOFFのまま使用しています。解像感ですが、不思議なことに今までイマイチな感じだったシグマの10-20mmや、さっぱり使い物にならなかったキヤノンの高級レンズ、28-70mmF2.8L USMがかなりの解像感で写ります。特に28-70に関しては銀塩の時代によく使っていて、その素晴らしさを実感していたにもかかわらず、デジタルではD60、20Dと使ってきて、さっぱり使い物にならなかったのです。フレアーは多く、開放からF5.6まで絞ってもぼやけたまま、最低でもF8までは絞らないと全く使えませんでした。これでは開放F2.8の意味はなく、単なる大きくて重たいレンズです。185,000円もする高級レンズが45,000円の28-105mmに負けるという情けない事態になっていたわけですが、なぜか40Dではこのレンズが素晴らしくいいのです。開放でも充分使用できる解像感で、F4まで絞ればもうビシバシ! 今までよく使ってきた28-105mmよりも数段上の画質です。ただ、APSサイズCMOSのカメラでは焦点距離が中途半端で、これからも出番はここぞというときだけになりそうです。

それからライブビュー、、、、、これはずっと以前から欲しかった機能なのでよく使います。今まで怪しかった広角ズームレンズでのピントがハッキリと合わせられます。10倍まで拡大すればピントの山もわかりやすく、完璧なピントが得られます。以前は20Dで広角ズームを使用し、オートフォーカスでピントを合わせると、フォーカスの停止位置はバラバラで、結局目測で合わせることが多かったのですが、これからはライブビューを使ってシビアにピント合わせができます。

また、秒間6.5コマになった連射速度は時々スポーツも撮影する私にはありがたいです。ただ、巻き上げ音は少々テンションが下がってしまいます。ニコンのD300のシャッター音・巻き上げ音は軽快でシャッターを切るたびに気分が盛り上がりそうですが、40Dはもうちょっと何とかして欲しいです。ただしシャッター音の大きさは自体は20Dと比較してだいぶ静かになっていますので、舞台などで撮影するときは助かります。あとオートフォーカスですが、全てのセンサーがクロスセンサーになったため高精度化しています。今まで20Dでは頼りなかった場面でも積極的にオートフォーカスが使えるようになりました。

それから3型と大きくなった液晶画面は20Dとは比べモノにならないほど良くなりましたが、やはりニコンのD300あたりと比較すると画質は物足りません。せめてピントチェックくらいはしっかりできるようにしてもらいたいものです。23万画素と92万画素の違いがはっきりと出てしまっているようです。まぁニコンは値段も倍するんだから比較するのもかわいそうな気はしますが.....。あともうひとつ気になった点としては、CMOSのセンサーサイズが小さくなったこと。35m/m換算は約1.6倍ですが、正確には1.62倍です。ほんのわずかな差ではありますが、建物の内観を撮ることの多い私としては、これからも20Dの出番がありそうです。


高感度時のノイズは20Dと比較すると出方が変わっているようです。20Dのときは全体に出ていたノイズですが、40Dではコントラストのある部分にはほとんど出ない反面、中間調~シャドーにかけてのコントラストのない部分にはよく出ています。ぱっと見ノイズが増えているようにも見えますが、コントラストのある部分にはあまり出ないので、解像感が失われにくく、これはいいと思います。ただし、ピクチャースタイルを操作し、「風景」など彩度の高いモードに設定すると明らかにノイズが多くなるので注意が必要です。ちなみに私の通常の設定はピクチャースタイルはスタンダード、コントラストと色の濃さは-1、色合いは0、シャ-プは用途によって設定を変えます。このカメラの初期設定は彩度・コントラストとも若干高めで、素人目にはきれいですが、プロの仕事で使うにはどちらも若干下げて撮影した方が良さそうです。なぜなら白く飛んでしまったハイライト、黒くつぶれてしまったシャドー、飽和してしまった色は後処理しても直らないからです。

ざっと感想を書いてみましたが、この価格でこの画質、完成度は充分すぎるほど満足のいくレベルです。画質に関しては(あくまで感覚的ですが)、フィルムカメラで言うならブローニークラス、被写体によっては4×5クラスにも匹敵するのではないでしょうか。EOS 30Dからの買い換えでも充分に納得のいくカメラだと思います。
by st-nature | 2007-12-30 16:51 | カメラ・機材