地方カメラマンのなんでもあり~の日記です。


by st-nature

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年内の仕事も(とっくに)無事終わり、大掃除もなんとか片づけ年賀状を今日投函しました。元旦に届かない世帯が多いと思いますが申し訳ありません。今年は仕事は暇だったのになぜかぎりぎりまでバタバタでした。そしてそのご褒美に今日届いたレンズ。

f0148962_1122337.jpgSIGMA 18-125mm F3.8-5.6 DC OS HSM です。
来年は機材を大幅に見直し、無駄を省いてスリム化する予定です。このレンズ購入はその第一弾で、今までよく使っていたキヤノンのEF-S17-85mm F4-5.6 IS USM と EF28-105mm F3.5-4.5 USMを手放し、この1本にしました。18-125mmというと中途半端なようですが、35mm換算で28.8-200mmと充分な倍率です。ちょうど28-70mmと70-200mmのズームレンズを1本にしたようなレンズで、描写性能も結構いいようです。18-200mmのような高倍率ズームにしなかったのは、どのメーカーも描写性能ではあまりいい話を聞かないのとレビュー記事の実写画像を見ても???だからです。

今やキヤノンの純正レンズを使うメリットは全くなくなってしまい、描写性能でも全く引けを取らないどころか純正レンズのほうが見劣りすることもあります。(キヤノンの広角系ズームレンズの描写、なんとかなりませんかね~) 年が明けたらもっと多くの機材をリストラし、新しいカメラの導入も検討しています。そのときはまたこちらでご報告いたします。

あらら、2008年ももうあと数時間だというのにまたボヤいてしまいました。何はともあれ今年を無事に過ごすことができましたのも皆様のおかげです。ありがとうございました。また来年もよろしくお願いいたします。それでは皆様よいお年をお迎えください。m(__)m
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by st-nature | 2008-12-31 19:44 | カメラ・機材

舞台写真撮影のTips

四国二期会愛媛支部公演の撮影をしてきました。二期会といえば東京では錦織健さんや森公美子さんらも所属するプロ演奏家の集団です。愛媛支部の撮影を私が担当させていただくようになってから早15年になります。納品形態がプリントですので、当初はシャッター音の静かなキヤノンEOS5を使用し、ISO400のネガフィルムを入れて撮影していました。しかし舞台の照明は暗く、絞りF2.8半 1/60秒が切れればいい方で1/15~1/30秒、夜のシーンなど極端に暗い場面では1/2秒なんてこともよくありました。(ネガフィルムはタングステン照明では感度が低いので、露出を+2/3程度補正していました。)当然人物が動いているシーンでは撮影できず、決めのポーズなど、止まっているシーンを狙い、なおかつ顔がブレないようにできるだけ歌い手さんの口が激しく動いていないときに撮影していました。今から思えばよくこのような条件で撮影していたなぁと感心します。

f0148962_014012.jpgデジタルはキヤノンのD60から導入し、次に20D、現在は40Dをメインに使っています。後になればなるほど高感度時のノイズ特性はよくなっていますが、オペラ撮影でいちばんよく使う感度はISO800、上げても1000程度です。なぜならAPSサイズセンサーのカメラの場合、1600まで上げるとノイズが目立ち、解像感にまで影響が及ぶからです。それでもフィルムと比較すると約2段分露出が稼げますので、通常の照明では絞りF4で1/125~1/200秒が切れることが多いです。

EOS40D 80-200mmF2.8L F4.0 1/160秒 ISO800
WB色温度指定(3200K)

他の写真の一部はメインサイトworks stage photoのページに掲載しています。(上2段が今回撮影分)
オペラ『秘密の結婚』より「私はお辞儀をいたします、優雅な伯爵夫人様」(第1幕3重唱より)


さて舞台撮影のTipsですが、ここ2~3年の私の舞台写真撮影の裏技をご紹介します。まず座席の足下に三脚を垂直に立てます。この足下は大変狭いのですが、ブレ防止のため自分の足や前後左右の座席に脚が絶対に触れないように慎重に立てます。

f0148962_20535588.jpgセンターポールに水準器を取り付け、足の長さを1本1本調節して垂直をだします。これは大変重要なことで、今回のセッティングのキモと言えます。これをいい加減にすると、いくら雲台で水平をだしていても左右にパーンしたときにカメラが傾いてしまいます。この水準器はホームセンターに売っているもので、付属のベルトでパイプなどに取り付けて水平・垂直をだすためのものです。ジッツォのレベリング三脚を使えばこんな苦労は必要ないのですが.......。高くて買えません。(^_^;

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次に雲台の水平を出します。水平方向のパーン棒はここできつく締めて通常は最後まで触りません。雲台にはカメラを2台セットできるようにベルボンのプレートを取り付けています。

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カメラを2台セットして完了です。舞台中央に照準を合わせてから左右にパーンし、水平が保たれていることを確認します。寄り(人物全身)の撮影にはEOS40D+80-200mm F2.8L、引き(舞台全景)の撮影にはEOS50D+28-70mm F2.8L USMの組み合わせです。どちらのレンズもかなり古いのですが、写りはいいし壊れないのでオーバーホールしながら未だに使ってます。
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40Dはレンズの三脚座でカメラを取り付けるとボディーがオフセットされ、お互い邪魔になりません。普段はホールド性を考慮してバッテリーグリップを付けていますが、これも取り外します。私は撮影中、回転(左右)と垂直(上下)方向のパーンはフリーにしておくので、レンズの重みでお辞儀しないように2kgのウェイトをパーン棒に引っかけてバランスを取っています。

また、オペラ撮影の場合、消音対策は欠かせません。フィルム時代のEOS5のときはシャッター音が静かなので特に何もしていませんでしたが、20Dのときは「カチャン」、という機械的な音が耳障りなのでニコンの消音ケースに入れて撮影していました。しかしこれは大した消音効果がない上にキヤノンの純正品ではないので非常に使い勝手が悪かったです。現在はまたシャッター音がだいぶん静かになったので、皮のハーフコートを頭から被って撮影しています。それでもシャッター音はどうしても漏れてしまうので、自分の隣と前2席は確保し、お客さんに座られないようにします。

この状態で約2時間撮影していくわけですが、演奏中はほとんどファインダーから目を離すことなく一瞬のチャンスを狙ってシャッターを切り続けますので、終わった頃には全身疲れ切ってグッタリです。最後に出演者全員で記念写真を撮りますが、そのころにはもうヨレヨレになってます。(笑) 楽なようでなかなか体力のいる撮影なのです。

デジタルになってから速いシャッターが切れるようになったので、私が狙うシーンも決めポーズから動きのあるシーンへと変わってきていて、フィルム時代と比べ、より動感のある写真が撮れるようになりました。さらに高感度域でも低ノイズになればもっといい写真が撮れるんではないかと期待しています。デジタルを導入して間もない頃、東京から来られたゲストの歌い手さんから「東京でもこんなに綺麗に撮ってもらったことはない」とお褒めの言葉をいただき、大変嬉しかったことを思い出します。
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by st-nature | 2008-12-16 22:05 | 写真
EOS 5D Mark2 をお借りする機会に恵まれましたので、テストというほどではありませんが、ちょっと撮影してみました。恥ずかしながらフルサイズのカメラは今までにKDB(神戸デジタル勉強会)などで触ったことはあるものの、実際に自分で撮影して画像をPCに取り込み、モニターで確認したことはありませんでした。
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道後温泉本館。5DMk2で撮影しました。この建物を見た兵庫の友人は「千と千尋や~」と言ってました。左上に小さく女性が見えますが、入浴客は入浴後に浴衣に着替え、料金によって個室や大広間でお茶とお菓子をいただきます。あの部屋は多分お高い個室かな。

まず画質ですが、これはもう感動ものでした。APSサイズCMOSセンサーのカメラとは別物と言っても過言ではありません。当然ですがISO100ではノイズはゼロ、階調も非常に滑らかでハイライトからシャドーまでのつながりもよく、スッキリとしていてツルンとした画像です。JPEGではイマイチな解像感(とはいってもAPSサイズのカメラよりは断然いい)もRAWで撮影すると驚くほどよく解像します。AWB(オートホワイトバランス)の精度も優秀で、どんなシーンでもとにかくAWBで撮影すればきれいに写ってしまう、、、といった印象です。ただしこれだけの画素数とセンサーサイズですので、レンズを選びますし手ぶれを起こさないようにキッチリと撮影することが絶対条件です。わずかなブレ、ピンぼけも許されません。APSサイズではすでに画素数の面で限界を超えてしまっている感があり、ノイズや階調の面で弊害が出ている印象ですが、フルサイズのカメラはまだ余裕があるように感じます。(いやこちらもそろそろ限界が近いかな)

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100%で切り出しています。瓦の一枚一枚までよく質感を描写しています。

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同じく100%で切り出し。右いちばん奥のビルの壁面です。タイルの一枚一枚まで完璧に解像しています。APSサイズのカメラでは到底解像してくれず、ぼやけた感じに写ります。

背面液晶も50D同様、非常にきれいでピントチェックもバッチリできます。ただ、撮影後の画像を細部まで確認するにはシャッターを切った後、再生ボタンを押してから任意のサイズまで一回一回ボタンを押して拡大しなければなりません。ニコンの上位モデルのように、シャッターを切ったらボタン一発で瞬時に拡大する機能を付けて欲しいものです。

この翌日に先輩のO崎カメラマンがスタジオでテストをするというので参加させていただきました。テストに参加したカメラはキヤノンの5DMk2、50D、KissX、ニコンのD700、D90、D200で、カラーチャート、グレーチャート、クレヨン、カメラ(ローライの35TEブラックボディ)、フィギュア3体、赤と白の和紙などを置いて撮影し、RAWファイルをDNGに変換(CS3で現像するため。CS3は5DMk2に未対応)、同条件で現像しました。トータルで一番よかったのはやはり5DMk2でした。解像感が群を抜いていて、立体感というか奥行きがあるといった感じです。高感度のノイズではD700に一歩及びませんでしたが、APSサイズのカメラとは比較にならないほど素晴らしい結果でした。(ちなみに詳細は割愛しますが以外によかったのはニコンのD90、以外に悪かったのはキヤノンの50Dでした。)

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右の和紙の赤が飽和していますが、Windows系のWebブラウザはカラーマネージメント非対応なので正しい色で見ることはできません。

今回のテストで興味深かったのは現像ソフトによる色・階調再現の違いでした。データーを持ち帰って隅々までチェックしてみたところ、どのカメラも赤い和紙が飽和してしまっていて表面の質感が全く再現されていません。また、斜めの線においてはジャギーも出やすいようです。(現像設定はCamera Rawデフォルト)赤の彩度や明度を調整すれば和紙の表面はほぼ再現されましたが完全ではありません。キヤノンの純正現像ソフトDPPでは発色は異なるものの赤のトーンは似たような傾向でした。ちなみに赤い和紙の再現性がいちばん良かったのはSILKYPIX Developer Studioでした。ジャギーもありません。このソフトはシャドーの階調が出やすいかわりにハイライトの階調表現は苦手なようで、色の出方も癖があって扱いが難しいような気がします。しかししっかり調整さえできれば解像感も高く、立体感のある画像が作れます。

話がそれましたが、5DMark2は素晴らしいカメラです。完璧とは言えない防滴・防塵性能、エリアが狭く数も少ないフォーカスポイント、安っぽくて気の抜けるようなシャッター音(静かなのは私にとっては嬉しい)、お粗末な連続撮影枚数、なぜか上位機には装備されないポップアップ式のストロボ(あると何かと便利)、下位機と変わりばえしないボディ外装なんて、値段と画質を考えれば充分目をつぶれます。このカメラがあれば仕事の幅もうんと広がることでしょう。またいつもの自転車操業でもしますか。(^_^;
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by st-nature | 2008-12-09 01:01 | カメラ・機材