地方カメラマンのなんでもあり~の日記です。


by st-nature

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Canon EOS 5D MarkⅡ テスト

 解像感比較

前回記事 Canon EOS 40D vs 50D の撮影をした場所で同じアングルからEOS 5D MarkⅡで撮影し、簡単に比較してみました。前回はJPEGラージファインの画像を掲載しましたが、今回のテストは全てRAWで撮影し、DPPにてデフォルトで現像しています。(20Dと50Dの画像は前回RAW+ラージファインで撮影したデータをRAW現像していますので、光線状態が異なります。ご参考程度に。)前回同様、概ね赤枠の近辺で、100%の大きさで切り出しています。

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共通データは撮影モード-マニュアル、オートホワイトバランス、RAWおよびsRAW1、ピクチャースタイル-スタンダード(カスタマイズなし)、高輝度側階調優先-OFF、高感度撮影時のノイズ低減-OFF、オートライティングオプティマイザ-OFF、レンズはEF17-40mm F4L USM、絞りはF11です。

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EOS 5D MarkⅡRAW(約2110万画素)タイル1枚1枚までほぼ完璧に解像しています。

・オリジナル画像 5D2RAW1.JPG (別ウィンドウで開きます)



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EOS 50D RAW(約1510万画素)中心付近ではタイル1枚1枚をなんとか判別できます。いつも思うのですが、50Dの画像は画素数のわりに解像感が少し甘いような気がします。

・オリジナル画像 50D_RAW.JPG (別ウィンドウで開きます)



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EOS 5D MarkⅡsRAW1(約1000万画素)画像解像度は40D、50Dよりも小さいですが、よく解像しています。

・オリジナル画像 5D2sRAW1.JPG (別ウィンドウで開きます)



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EOS 40D RAW(約1010万画素)中心部ではタイル1枚1枚がなんとなく判る・・・かな? 画素数のわりにはよく頑張っています。

・オリジナル画像 40D_RAW.JPG (別ウィンドウで開きます)



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EOS 20D RAW(約820万画素) これは必要ないかもしれませんが・・・参考までに。タイルの縦のラインは完全に消えてしまってます。(光線状態が厳しいせいもあります。)

・オリジナル画像 20D_RAW.JPG (別ウィンドウで開きます)



個人的に興味のあった、5D MarkⅡsRAW1と40D RAWの画質比較ですが、予想通りではあったものの、ここまで解像感に差が出るとは思っていませんでした。ほぼ同じ1000万画素(正確には5D2 994万画素、40D 1008万画素)の5D2(sRAW1)と40Dの画質は同じではありませんでした。階調・ノイズについてもセンサーサイズの大きな5D2に歩がありますので、40Dは完敗ということになります。ただし、5D2はレンズのイメージサークルの端まで使いますので、レンズによっては周辺画質が甘くて使い物にならないということもありえます。

 その他設定・感想

高感度ノイズについては比較的ノイズの多い40Dを使ってきた私にとっては驚異的とも言えるもので、これからは夜景でもスナップ的に手持ち撮影が可能になるでしょう。EOS二桁モデルとは別次元のノイズ特性ですが、5D2の画素ピッチが20Dとほぼ同じでDIGICがより進化していると思えば納得できます。20Dはもう3世代も前のカメラですがノイズ特性では今でも充分通用するほど優秀です。また、今までノイズが浮いて(私的には)使えなかった「高輝度側階調優先」もこれからは有効に使えそうです。画像についてはThe-Digital-Picture.comレビューページで詳細に検証されていますので、よろしければご覧ください。(マウスカーソルを感度の数字上に移動すると画像が変わりますが、最初の読み込みに時間がかかります)

「高感度撮影時のノイズ低減」設定ですが、私の場合ISO3200まではOFF、それ以上では用途に合わせて「弱め」または「標準」に設定すると思います。「弱め」はカラーノイズのみ除去し、輝度ノイズはそのままなので解像感にはあまり影響しませんが、「標準」以降では輝度ノイズも除去し、解像感が甘くなりますので注意が必要です。

心配していた周辺画質ですが、SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 EX DG ASPHERICAL /HSM 、EF17-40mm F4L USM、EF28-70mm F2.8Lの3本ではほぼ問題なく、やはりこのカメラはレンズの粗が出にくいと感じました。ただしどのレンズも最広角側の周辺画質には問題があり、かなり絞り込んで使う必要があります。(F11~16) その場合でもSIGMA 12-24mmは周辺像の「流れ」がひどい状態ですが、14mm付近から望遠側では切れてしまいますし、例えば建築物などを撮影し歪みやパースペクティブ(遠近感)を補正すれば切れてしまいますので、私的には非常に頼りになる1本となります。

その他設定では「オートライティングオプティマイザ」は通常はOFF、必要に応じてスナップなどではONにすると思います。勝手に明るさやコントラストが操作されては困りますので。あと、液晶の明るさの自動設定もマニュアルですね。もっと細かく制御してくれるのなら別ですが、たったの3段階では正確な露出の判断はできません。

 まとめ

Canon EOS 5D MarkⅡは大変素晴らしいカメラです。APS-Cサイズセンサーのカメラとは比較にならない圧倒的な解像感、階調、ノイズ特性・・・・・その画質は 『 空気感までも描写する 』 といった感じです。(ちょっと大げさか(^_^;) APS-Cサイズセンサーと比較して、面積比約2.6倍はダテではありません。値段もフルサイズとしては安いと思いますし長く使えることを考えれば買って損はないカメラだと感じました。ただし以前にも書きましたが、これだけの画素数になってくると僅かなブレやピンぼけにもシビアで、レンズのほうも大きくて重くて値段の高いL レンズが必要になってきます。 体力と財力と撮影技術に自信のある方は別として、複雑で高機能なカメラの使いこなしも含め、一般のアマチュアカメラマンにはちょっと手強いかな、、、という気もします。

 キヤノンさんへの要望

1. 液晶の明るさのマニュアル・自動設定とも、もっと細かく設定できるようにしてください。1段の差が大きすぎて使えません。

2. アンケートにも書きましたが、撮影後のプレビュー画面から直接拡大・縮小できるようにしてください。また、そのときにSETボタン一発で任意の大きさ(どの大きさというなら最大がいいかな)に拡大できる機能を付けてください。シャッターを切った後毎回拡大ボタンを押しまくってピントチェックをするのは相当作業効率が落ちます。これはファームアップで対応可能だと思いますので、ぜひともこの機能を付けて欲しいです。

3. カメラ本体で倍率色収差を補正する機能を付けてください。できれば歪曲収差の補正機能も付いていればレンズはオールキヤノンになると思うのですが・・・。

4. 倍率色収差・歪曲収差・フレアの少ないレンズを作ってください。他社よりも大きなマウントのキヤノンはレンズの設計上、断然有利なはず。キヤノンさんの最大の課題はレンズの描写性能ではないでしょうか。ニコンさんに大きく水をあけられてます。またST-E2の後継機(マニュアル制御ができる、電池は単三を使用)を早く出してください。

5. 測距点をもっと多く、範囲も広げてください。そして全点クロスセンサーに。これはコストや技術面で簡単にはいかないと思いますが頑張ってください。

6. EOS-1D系のように、ファインダーを覗いたときに背面液晶に鼻が当たらない工夫をしてほしいです。ファインダーを覗くたびに液晶が汚れるので、いつもクリーニングクロス片手に撮影しなければなりません。フッ素コーティングだけでは不充分です。

7. 必要以上の画素数はいりません。(KissX2、50D) 階調やノイズを犠牲にしてまで画素数を上げることはないと思います。銀塩で例えれば、アマチュアカメラマンに中判カメラ以上の解像度が必要でしょうか?それよりも他の機能を充実させたり画質を向上(低ノイズ・豊富な階調・各収差補正機能)するほうが大事だと思います。

8. DPPのホワイトバランス微調整を他メーカー製現像ソフトと同じようにスライダー方式にできませんか? 使いにくくて仕方がありません。

他のメーカーさんもグングン追い上げてますよ。いやもう既に抜かれてる部分も多くあります。ニコンさんに乗り換える方も多くいらっしゃいます。少しきつい書き方もしましたが、ユーザーのため、キヤノンさんのためにも、できるかぎりユーザーの意見に耳を傾け、取り入れていただきたいと思います。期待してますよ。
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by st-nature | 2009-01-22 17:22 | カメラ・機材
EOS 5D Mark2 をお借りする機会に恵まれましたので、テストというほどではありませんが、ちょっと撮影してみました。恥ずかしながらフルサイズのカメラは今までにKDB(神戸デジタル勉強会)などで触ったことはあるものの、実際に自分で撮影して画像をPCに取り込み、モニターで確認したことはありませんでした。
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道後温泉本館。5DMk2で撮影しました。この建物を見た兵庫の友人は「千と千尋や~」と言ってました。左上に小さく女性が見えますが、入浴客は入浴後に浴衣に着替え、料金によって個室や大広間でお茶とお菓子をいただきます。あの部屋は多分お高い個室かな。

まず画質ですが、これはもう感動ものでした。APSサイズCMOSセンサーのカメラとは別物と言っても過言ではありません。当然ですがISO100ではノイズはゼロ、階調も非常に滑らかでハイライトからシャドーまでのつながりもよく、スッキリとしていてツルンとした画像です。JPEGではイマイチな解像感(とはいってもAPSサイズのカメラよりは断然いい)もRAWで撮影すると驚くほどよく解像します。AWB(オートホワイトバランス)の精度も優秀で、どんなシーンでもとにかくAWBで撮影すればきれいに写ってしまう、、、といった印象です。ただしこれだけの画素数とセンサーサイズですので、レンズを選びますし手ぶれを起こさないようにキッチリと撮影することが絶対条件です。わずかなブレ、ピンぼけも許されません。APSサイズではすでに画素数の面で限界を超えてしまっている感があり、ノイズや階調の面で弊害が出ている印象ですが、フルサイズのカメラはまだ余裕があるように感じます。(いやこちらもそろそろ限界が近いかな)

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100%で切り出しています。瓦の一枚一枚までよく質感を描写しています。

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同じく100%で切り出し。右いちばん奥のビルの壁面です。タイルの一枚一枚まで完璧に解像しています。APSサイズのカメラでは到底解像してくれず、ぼやけた感じに写ります。

背面液晶も50D同様、非常にきれいでピントチェックもバッチリできます。ただ、撮影後の画像を細部まで確認するにはシャッターを切った後、再生ボタンを押してから任意のサイズまで一回一回ボタンを押して拡大しなければなりません。ニコンの上位モデルのように、シャッターを切ったらボタン一発で瞬時に拡大する機能を付けて欲しいものです。

この翌日に先輩のO崎カメラマンがスタジオでテストをするというので参加させていただきました。テストに参加したカメラはキヤノンの5DMk2、50D、KissX、ニコンのD700、D90、D200で、カラーチャート、グレーチャート、クレヨン、カメラ(ローライの35TEブラックボディ)、フィギュア3体、赤と白の和紙などを置いて撮影し、RAWファイルをDNGに変換(CS3で現像するため。CS3は5DMk2に未対応)、同条件で現像しました。トータルで一番よかったのはやはり5DMk2でした。解像感が群を抜いていて、立体感というか奥行きがあるといった感じです。高感度のノイズではD700に一歩及びませんでしたが、APSサイズのカメラとは比較にならないほど素晴らしい結果でした。(ちなみに詳細は割愛しますが以外によかったのはニコンのD90、以外に悪かったのはキヤノンの50Dでした。)

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右の和紙の赤が飽和していますが、Windows系のWebブラウザはカラーマネージメント非対応なので正しい色で見ることはできません。

今回のテストで興味深かったのは現像ソフトによる色・階調再現の違いでした。データーを持ち帰って隅々までチェックしてみたところ、どのカメラも赤い和紙が飽和してしまっていて表面の質感が全く再現されていません。また、斜めの線においてはジャギーも出やすいようです。(現像設定はCamera Rawデフォルト)赤の彩度や明度を調整すれば和紙の表面はほぼ再現されましたが完全ではありません。キヤノンの純正現像ソフトDPPでは発色は異なるものの赤のトーンは似たような傾向でした。ちなみに赤い和紙の再現性がいちばん良かったのはSILKYPIX Developer Studioでした。ジャギーもありません。このソフトはシャドーの階調が出やすいかわりにハイライトの階調表現は苦手なようで、色の出方も癖があって扱いが難しいような気がします。しかししっかり調整さえできれば解像感も高く、立体感のある画像が作れます。

話がそれましたが、5DMark2は素晴らしいカメラです。完璧とは言えない防滴・防塵性能、エリアが狭く数も少ないフォーカスポイント、安っぽくて気の抜けるようなシャッター音(静かなのは私にとっては嬉しい)、お粗末な連続撮影枚数、なぜか上位機には装備されないポップアップ式のストロボ(あると何かと便利)、下位機と変わりばえしないボディ外装なんて、値段と画質を考えれば充分目をつぶれます。このカメラがあれば仕事の幅もうんと広がることでしょう。またいつもの自転車操業でもしますか。(^_^;
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by st-nature | 2008-12-09 01:01 | カメラ・機材

Canon EOS 40D vs 50D

ご案内) このブログでは1枚当たりの画像の容量に制限があるため、撮影したままの生のデータをお見せすることができません。自分のホームページスペースにほぼ同じ内容のレビューページを作りましたので、よろしかったらご覧ください。


去年の秋に40Dを購入してまだ1年ですが、もう次の機種50Dが出てしまいました。40Dユーザーとしては悔しい限りですが、ニコンさんが次々といいカメラを出してくるので、キヤノンさんとしても仕方がなかったのでしょう。

さて私はまだ50Dは購入していませんが、友人カメラマンよりお借りすることができましたので簡単にテストしてみました。まずは私が購入するときに一番重要視する解像感です。チャートを使った厳密なテストではありませんので参考程度に。。。
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上のような写真を撮影し、赤枠の部分を等倍で切り出しています。なお、下の写真は撮影したままの生データを切り出したもので、色調やコントラスト、歪みなどの補正はいっさい行っておりません。(テスト当日は晴れたり曇ったりの不安定な天気でしたので、色味やコントラストは参考にしないでください。)すべての画像の共通設定は撮影モード-マニュアル、オートホワイトバランス、JPEG Large Fine、ピクチャースタイル-スタンダード(カスタマイズなし)、高輝度側階調優先-OFFです。レンズはEF17-40mm F4L USM、焦点距離は17mm。今回はレンズのテストではないので絞りはこのレンズでの最高画質が得られるf11で撮影しています。

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まずは40Dの画像。ISO感度100、高感度時のノイズ低減はOFFです。中央付近のタイル一枚一枚までは解像しておらず、判別することはほぼ不可能です。


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対する50D。こちらもカメラ側の設定は同じです。中央付近のタイルはなんとか解像しており、一枚一枚を判別することができます。

解像感に関してはやはり1.5倍になった画素数がきいており、40Dと比較するとアップしています。しかし過度な期待は禁物で、画素数の割には「こんなもんかな~」という感じがしないでもありません。はっきりと差が出るのは解像するかしないかのギリギリのところのみで、それ以外ではさほどの差は感じません。しかし試しに40Dの元画像を50Dと同じ画素数までフォトショップCS3を使って拡大補間してみたところ、50Dと同等にはならず、やはり500万画素の違いはあると感じました。(解像感以外にノイズの面でも、、、、、ノイズも拡大されてしまうので)


次にノイズ。ほぼ同じCMOSのサイズで(実際には40Dより僅かに大きくなっています)大幅に画素数がアップしていますので、ノイズがどの程度押さえられているのか気になるところです。実際40Dのノイズは20Dのそれと比較して、出方が違うものの全体的には増えているという印象がありました。下の写真は一番上の写真の青枠部分を等倍で切り出したものです。まずは50D。レンズ、カメラの設定は上と同じで、まずは高感度時のノイズ低減OFFから。
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ISO100 すでにカラーノイズが極僅かですがあります。


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ISO200 カラーノイズに加えて輝度ノイズも出始めています。


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ISO400 .......。


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ISO800 ..............。


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ISO1600 .....................。


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ISO3200 ............................。


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ISO6400 これ以降は緊急避難的な使い方しかできないでしょう。

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ISO12800 スターノイズも盛大に出ています。


次に高感度時のノイズ低減を【標準】に設定してみました。
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ISO100 カラーノイズ、輝度ノイズともに確認できません。

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ISO200 カラーノイズ確認できず、輝度ノイズは極々僅かに確認できる、、、かな。

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ISO400 輝度ノイズ出始め。 

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ISO800 輝度ノイズはあるものの、カラーノイズはほぼゼロ。

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ISO1600 上に同じ。

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ISO3200 上に同じ。

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ISO6400 これ以降はカラーノイズというより色の分離ができていません。


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ISO12800 カラーノイズは消えてもスターノイズは消えません。


対する40D。高感度時のノイズ低減はOFF 全ての感度において50Dと同じような傾向です。
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ISO100

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ISO200

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ISO400

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ISO800

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ISO1600

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ISO3200

高感度時のノイズ低減-ON ちなみに40Dにはノイズ低減はONかOFFしかありません。(50Dは標準・弱め・強めと3段階に設定できます。) こちらは50Dとはノイズの出方が異なります。50Dではノイズ低減を標準に設定するとカラーノイズ・輝度ノイズとも軽減してくれますが、40Dではカラーノイズのみを軽減して輝度ノイズはほとんど減ってないようです。
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ISO100

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ISO200

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ISO400

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ISO800

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ISO1600

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ISO3200

上にも書きましたが、40Dはノイズ軽減をONにしても輝度ノイズはほとんど取ってくれませんのでザラザラ感があります。対して50Dはカラーノイズ・輝度ノイズともに軽減してくれますので、一見するときれいのですが、どうしても解像感が失われ、フワッとした感じの絵になります。私は輝度ノイズも軽減して解像感が失われるよりはそれを残してでも解像感があるほうが好きです。今回はテストしていませんが、もしかしたらノイズ低減の設定を【弱め】とかにすると40Dのような感じになったりするのかな。

高輝度側階調優先については最低感度(200)のみテストしましたが、40Dも50Dも傾向は同じで、上のISO200と同等のノイズが発生します。私個人の使い方としてはノイズが出るのも解像感がなくなるのもいやなので、通常は高感度時のノイズ低減・高輝度側階調優先ともOFFにしています。ただし被写体や環境光、明るさにより必要に応じてONにしています。

あと、40Dにはない新機能としてはオートライティングオプティマイザがありますが、これは時間の都合でテストできませんでした。しかしこの機能はどうなのでしょう。アマチュアカメラマンの場合は失敗写真が大幅に減るでしょうからいいと思いますが、私たちプロが通常静物などを撮影するときはこの機能をOFFにしておかないと実は露出アンダーの失敗写真もきれいに補正して、モニター上ではきれいに見えてしまうのではないかと思います。(露出アンダーの写真を補正すると、通常は暗部にノイズが浮いてきます。)この機能も上記同様、必要に応じてONにするのがいいのではないかと思います。(おもにスナップやスポーツ撮影などに有効だと思います。)失敗写真が少なくなるという意味ではシャッターチャンスに強くなっているんじゃないでしょうか。


画質に関してざっと書いてみました。お借りしている短い期間なのでこれ以上のテストはできませんでしたが、もっと詳細にテストすればもっと多くの改善点が見つかることだと思います。

他によくなった点としてはまず液晶画面。視野角は40Dでも通常撮影した画像を見る分には不自由なかったですが、報道カメラマンのようにライブビューを使ってカメラを頭上にあげて撮影する場合には見づらいことがありました。その点50Dでは視野角が広くなっているので全く問題なく良く見えます。他には色調やコントラストも大きく改善されています。キヤノンさんにも改善提案をしたのですが、40Dの液晶画面は大変粗く、ピントチェックもままなりません。また、色転びもあるしコントラストも高すぎました。しかし50Dはこれらの点が大幅に改善されていて、ピントチェックはバッチリできますし色転びも気になりません。またコントラストも柔らかくなって非常に見やすくなっています。今更ではありますが表面に反射防止のコーティングがされましたので周りが明るい場所でもかなり見やすくなっています。あと、表面のフッ素コートもよく効いていて、鼻の油が付きにくくなっています。40Dではファインダーを覗くたびにべっちょりと(笑)付いていましたが、50Dでは少し付く程度。しかもクロスで軽く拭う程度で簡単にキレイになります。

惜しむらくは明るさの調整が相変わらず大雑把にしかできないこと、色調・コントラストの調整は一切できないことです。せめて色温度だけでも設定できるようにして欲しかったです。最終媒体が印刷物のカメラマンなら5000K(ケルビン)または5500K、WEB関係者なら6500K、一般ユーザーなら9300Kになると思います。まぁ撮影中は周囲の環境光がバラバラなので、そこまで厳密に合わせても意味がないのかもしれませんが。それでもやはり用途に合わせて調整しておきたいものです。

しかし多くの意見が取り入れられ、大幅に改善された点は評価されます。今回はテストしていませんが、ライブビューについてもかなり進歩しているようです。でもキヤノンさん、、、、、製品サイクル、もうちょっと長くしてくれません? あと、もっとまともなレンズ、早く開発してください。(^_^;) 歪曲収差・倍率色収差・周辺画質、、、、、これらのことを気にせずに気持ちよく撮れるレンズが待ち遠しいです。
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by st-nature | 2008-10-09 12:57 | カメラ・機材

キヤノンEOS 40D導入

f0148962_15592651.jpg今年11月に久しぶりにカメラを買いました。キヤノンのEOS 40Dです。実写インプレッションは多くのホームページで公開されていますので、簡単に感想だけ述べてみたいと思います。まず驚いたのは価格。近所のキタムラカメラで買いましたが、119,800円!(今はもっと安くなってますが)当時価格.comで調べた最安価格よりも安かったです。その上壊れたポラロイドカメラを下取りに出して3,000円引き。(下取りは壊れたカメラでもOK) この性能・スペックでこの価格は素晴らしいの一言です。


そして気になる性能ですが、、、、、外観は左手側にもゴムラバーが貼られて、1ランク上がった感じになっています。また、すぐに塗装が剥がれてしまうアクセサリーシューも金属むき出しとなり、塗装が剥がれることがなくなりました。そして画質、、、、、これは私の前モデル(今もサブ機として使っていますが)のEOS 20Dと比較してたったの200万画素しか増えていないものの、解像感は上がり、ハイライト側の粘りもさらに増した感じです。ただしこのカメラの目玉的機能である高輝度側・階調優先モードは私は基本的に使用しません。多くのHPではこれをオンにしても画質はほとんど変わらないと書かれていますが、私のテスト結果では中間調~シャドーにかけてのコントラストのない箇所にはっきりとノイズが現れます。また、高感度撮影時のノイズ低減機能をオンにすると確かにノイズがかなり減りますが、画像処理ソフトでノイズを消したときと同じように赤の彩度が下がり、くすんだ感じになってしまいます。どうせそうなるならフォトショップで具合を見ながらノイズを消していったほうがいいので、私はどちらの機能も基本的にはOFFのまま使用しています。解像感ですが、不思議なことに今までイマイチな感じだったシグマの10-20mmや、さっぱり使い物にならなかったキヤノンの高級レンズ、28-70mmF2.8L USMがかなりの解像感で写ります。特に28-70に関しては銀塩の時代によく使っていて、その素晴らしさを実感していたにもかかわらず、デジタルではD60、20Dと使ってきて、さっぱり使い物にならなかったのです。フレアーは多く、開放からF5.6まで絞ってもぼやけたまま、最低でもF8までは絞らないと全く使えませんでした。これでは開放F2.8の意味はなく、単なる大きくて重たいレンズです。185,000円もする高級レンズが45,000円の28-105mmに負けるという情けない事態になっていたわけですが、なぜか40Dではこのレンズが素晴らしくいいのです。開放でも充分使用できる解像感で、F4まで絞ればもうビシバシ! 今までよく使ってきた28-105mmよりも数段上の画質です。ただ、APSサイズCMOSのカメラでは焦点距離が中途半端で、これからも出番はここぞというときだけになりそうです。

それからライブビュー、、、、、これはずっと以前から欲しかった機能なのでよく使います。今まで怪しかった広角ズームレンズでのピントがハッキリと合わせられます。10倍まで拡大すればピントの山もわかりやすく、完璧なピントが得られます。以前は20Dで広角ズームを使用し、オートフォーカスでピントを合わせると、フォーカスの停止位置はバラバラで、結局目測で合わせることが多かったのですが、これからはライブビューを使ってシビアにピント合わせができます。

また、秒間6.5コマになった連射速度は時々スポーツも撮影する私にはありがたいです。ただ、巻き上げ音は少々テンションが下がってしまいます。ニコンのD300のシャッター音・巻き上げ音は軽快でシャッターを切るたびに気分が盛り上がりそうですが、40Dはもうちょっと何とかして欲しいです。ただしシャッター音の大きさは自体は20Dと比較してだいぶ静かになっていますので、舞台などで撮影するときは助かります。あとオートフォーカスですが、全てのセンサーがクロスセンサーになったため高精度化しています。今まで20Dでは頼りなかった場面でも積極的にオートフォーカスが使えるようになりました。

それから3型と大きくなった液晶画面は20Dとは比べモノにならないほど良くなりましたが、やはりニコンのD300あたりと比較すると画質は物足りません。せめてピントチェックくらいはしっかりできるようにしてもらいたいものです。23万画素と92万画素の違いがはっきりと出てしまっているようです。まぁニコンは値段も倍するんだから比較するのもかわいそうな気はしますが.....。あともうひとつ気になった点としては、CMOSのセンサーサイズが小さくなったこと。35m/m換算は約1.6倍ですが、正確には1.62倍です。ほんのわずかな差ではありますが、建物の内観を撮ることの多い私としては、これからも20Dの出番がありそうです。


高感度時のノイズは20Dと比較すると出方が変わっているようです。20Dのときは全体に出ていたノイズですが、40Dではコントラストのある部分にはほとんど出ない反面、中間調~シャドーにかけてのコントラストのない部分にはよく出ています。ぱっと見ノイズが増えているようにも見えますが、コントラストのある部分にはあまり出ないので、解像感が失われにくく、これはいいと思います。ただし、ピクチャースタイルを操作し、「風景」など彩度の高いモードに設定すると明らかにノイズが多くなるので注意が必要です。ちなみに私の通常の設定はピクチャースタイルはスタンダード、コントラストと色の濃さは-1、色合いは0、シャ-プは用途によって設定を変えます。このカメラの初期設定は彩度・コントラストとも若干高めで、素人目にはきれいですが、プロの仕事で使うにはどちらも若干下げて撮影した方が良さそうです。なぜなら白く飛んでしまったハイライト、黒くつぶれてしまったシャドー、飽和してしまった色は後処理しても直らないからです。

ざっと感想を書いてみましたが、この価格でこの画質、完成度は充分すぎるほど満足のいくレベルです。画質に関しては(あくまで感覚的ですが)、フィルムカメラで言うならブローニークラス、被写体によっては4×5クラスにも匹敵するのではないでしょうか。EOS 30Dからの買い換えでも充分に納得のいくカメラだと思います。
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by st-nature | 2007-12-30 16:51 | カメラ・機材