地方カメラマンのなんでもあり~の日記です。


by st-nature

建築撮影の必需品

建築物、特に内観撮影時の必需品をご紹介します。

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まずは定番の水準器。これは建築撮影だけではなく、商品撮影でも使用します。キヤノンのEOS 7DやニコンのD3のようにカメラに内蔵されるようになれば必要なくなりますね。それからアングルファインダー。これは引きのない内観撮影で、できるだけ自然な遠近感になるように壁まで目一杯下がって撮影するときに使います。超広角レンズを使えばそこまで下がらなくても十分撮影できますが、遠近感が不自然にならないように精一杯努力します。

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上記のような撮影時に背面液晶を確認するための鏡。これは家内のコンパクトファンデーションのお古で、蓋の部分だけを取り外したものです。鏡自体もプラスチックでできていて、軽く落としても割れることがありません。バリアングルファインダーならこんなことしなくてもいいんですが・・・。(写真は実際の撮影現場ではありません。ブログ掲載のために以前撮影させていただいた写真を表示して撮影したものです。)

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三脚にスリッパを履かせます。これは新築やリフォーム後のきれいな床や壁を汚さないように配慮したものです。ダイソーで購入した椅子の脚用のキャップで、硬質のスポンジでできています。私が使っている三脚にぴったりで、石突き部分をすっぽり覆い、ガタつきもありません。

他にはリモートスイッチ(電磁レリーズ)やPLフィルターも必需品です。内観撮影ではほとんどの場合スローシャッターなので、シャッターを切るときは必ずリモートスイッチを使います。PLフィルターは特に内観撮影時に床のテカリを調節するのに使います。
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by st-nature | 2010-01-21 16:58 | カメラ・機材

舞台写真撮影のTips

四国二期会愛媛支部公演の撮影をしてきました。二期会といえば東京では錦織健さんや森公美子さんらも所属するプロ演奏家の集団です。愛媛支部の撮影を私が担当させていただくようになってから早15年になります。納品形態がプリントですので、当初はシャッター音の静かなキヤノンEOS5を使用し、ISO400のネガフィルムを入れて撮影していました。しかし舞台の照明は暗く、絞りF2.8半 1/60秒が切れればいい方で1/15~1/30秒、夜のシーンなど極端に暗い場面では1/2秒なんてこともよくありました。(ネガフィルムはタングステン照明では感度が低いので、露出を+2/3程度補正していました。)当然人物が動いているシーンでは撮影できず、決めのポーズなど、止まっているシーンを狙い、なおかつ顔がブレないようにできるだけ歌い手さんの口が激しく動いていないときに撮影していました。今から思えばよくこのような条件で撮影していたなぁと感心します。

f0148962_014012.jpgデジタルはキヤノンのD60から導入し、次に20D、現在は40Dをメインに使っています。後になればなるほど高感度時のノイズ特性はよくなっていますが、オペラ撮影でいちばんよく使う感度はISO800、上げても1000程度です。なぜならAPSサイズセンサーのカメラの場合、1600まで上げるとノイズが目立ち、解像感にまで影響が及ぶからです。それでもフィルムと比較すると約2段分露出が稼げますので、通常の照明では絞りF4で1/125~1/200秒が切れることが多いです。

EOS40D 80-200mmF2.8L F4.0 1/160秒 ISO800
WB色温度指定(3200K)

他の写真の一部はメインサイトworks stage photoのページに掲載しています。(上2段が今回撮影分)
オペラ『秘密の結婚』より「私はお辞儀をいたします、優雅な伯爵夫人様」(第1幕3重唱より)


さて舞台撮影のTipsですが、ここ2~3年の私の舞台写真撮影の裏技をご紹介します。まず座席の足下に三脚を垂直に立てます。この足下は大変狭いのですが、ブレ防止のため自分の足や前後左右の座席に脚が絶対に触れないように慎重に立てます。

f0148962_20535588.jpgセンターポールに水準器を取り付け、足の長さを1本1本調節して垂直をだします。これは大変重要なことで、今回のセッティングのキモと言えます。これをいい加減にすると、いくら雲台で水平をだしていても左右にパーンしたときにカメラが傾いてしまいます。この水準器はホームセンターに売っているもので、付属のベルトでパイプなどに取り付けて水平・垂直をだすためのものです。ジッツォのレベリング三脚を使えばこんな苦労は必要ないのですが.......。高くて買えません。(^_^;

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次に雲台の水平を出します。水平方向のパーン棒はここできつく締めて通常は最後まで触りません。雲台にはカメラを2台セットできるようにベルボンのプレートを取り付けています。

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カメラを2台セットして完了です。舞台中央に照準を合わせてから左右にパーンし、水平が保たれていることを確認します。寄り(人物全身)の撮影にはEOS40D+80-200mm F2.8L、引き(舞台全景)の撮影にはEOS50D+28-70mm F2.8L USMの組み合わせです。どちらのレンズもかなり古いのですが、写りはいいし壊れないのでオーバーホールしながら未だに使ってます。
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40Dはレンズの三脚座でカメラを取り付けるとボディーがオフセットされ、お互い邪魔になりません。普段はホールド性を考慮してバッテリーグリップを付けていますが、これも取り外します。私は撮影中、回転(左右)と垂直(上下)方向のパーンはフリーにしておくので、レンズの重みでお辞儀しないように2kgのウェイトをパーン棒に引っかけてバランスを取っています。

また、オペラ撮影の場合、消音対策は欠かせません。フィルム時代のEOS5のときはシャッター音が静かなので特に何もしていませんでしたが、20Dのときは「カチャン」、という機械的な音が耳障りなのでニコンの消音ケースに入れて撮影していました。しかしこれは大した消音効果がない上にキヤノンの純正品ではないので非常に使い勝手が悪かったです。現在はまたシャッター音がだいぶん静かになったので、皮のハーフコートを頭から被って撮影しています。それでもシャッター音はどうしても漏れてしまうので、自分の隣と前2席は確保し、お客さんに座られないようにします。

この状態で約2時間撮影していくわけですが、演奏中はほとんどファインダーから目を離すことなく一瞬のチャンスを狙ってシャッターを切り続けますので、終わった頃には全身疲れ切ってグッタリです。最後に出演者全員で記念写真を撮りますが、そのころにはもうヨレヨレになってます。(笑) 楽なようでなかなか体力のいる撮影なのです。

デジタルになってから速いシャッターが切れるようになったので、私が狙うシーンも決めポーズから動きのあるシーンへと変わってきていて、フィルム時代と比べ、より動感のある写真が撮れるようになりました。さらに高感度域でも低ノイズになればもっといい写真が撮れるんではないかと期待しています。デジタルを導入して間もない頃、東京から来られたゲストの歌い手さんから「東京でもこんなに綺麗に撮ってもらったことはない」とお褒めの言葉をいただき、大変嬉しかったことを思い出します。
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by st-nature | 2008-12-16 22:05 | 写真