
これ、はっきり言っておもしろいです。写真の大きさや容量に制限があるのが残念ですが、簡単にこのような写真が作れます。

人物を入れると最近の服装もどこか古臭く感じられます。
みなさんも是非お試しあれ。(^^)
私の腕が悪いのか、カメラのAF精度が悪いのか、、、どちらにしてもシビア過ぎる。昔シノゴを使ってた頃とちょっとだぶる感じがします。もちろん冠布被ってルーペでピントを合わすような手間はないですが、ピントのシビアさはシノゴに近いものがあると思います。(バックタイプなんてどんなんだろ?) なので私は三脚据えて撮るときは、ライブビューで目一杯拡大して(ライブモードもしくはマニュアルで)ピントを合わせるようにしています。ジャスピン(もう死語かな・・・)のときは本当に素晴らしい描写をしてくれますので。
今回の撮影はすべてフルサイズの5D2を使用しましたが、やはり用途に合わせてAPS-Cサイズセンサーのカメラを併用すべきだったと思います。こちらなら感度上げて手持ち撮影でも楽勝です。でもね~、画質にこだわるとついついフルサイズを使ってしまう今日この頃です。

ホームページを見てくださった大手建設会社様からのご依頼で、神戸にて竣工写真撮影をしてきました。遠方なので比較的現場に近いシーサイドホテル舞子ビラ神戸に前日泊です。このホテルは明石海峡大橋の袂にあり、ほとんどの部屋は明石海峡~淡路島までが見渡せるオーシャンビュー、、、なのですが、私が泊まったのは山側の部屋。垂水区のしょぼーい夜景しか見えません。海側と山側では若干値段が違うのです。仕事のときは(も?)いちばん安い部屋に泊まります。(なんとセミダブル1泊食事なしで税込み4,500円!!) 10時頃にチェックインしたんですが、悔しいので夜な夜な海側の庭に出て撮影してきました。

竣工撮影のほうは天気も良く、朝9時にスタートして午後3時頃に無事終了しました。今回は竣工写真集プランの16~25カットでご依頼いただいたのですが、物件の規模が大きいのと、2種類作成しないといけないため、撮影カット数は100カットにものぼりました。この中からセレクトして作成させていただきます。撮影終了後、クライアント様に「数あるカメラマンの中から、しかも出張料や旅費のかかる松山からわざわざ呼んでくださった理由」を尋ねてみたところ、「ホームページを見させてもらって写真のイメージが自分に合っていた。」とのお答をいただきました。カメラマンにとってはこの上なく嬉しいことです。励みにもなります。「たまたまHPを見た」とか「安かったから」とかいう理由じゃなくてよかったです。(^_^;
私のお仕事では現在でもAPS-CサイズセンサーのCanon EOS 40Dがまだまだ現役です。ていうか私の場合、2110万画素が必要な仕事は少ないので、浅い被写界深度を活かして撮らなければならない場合などを除き、今でも40Dを使うことが多いのです。フルサイズとなるとレンズも大きくて重たいLレンズを使わなくてはならないし、カメラ自体も大きいし、結構しんどいのです。
そのお仕事では、奥行きのある建物内観や商品撮影などでは段階的にピントをずらして撮影し、後で合成ということをやりました。今回初めてフォトショップCS4の新機能である「レイヤーを自動合成」という、ピントの合っている箇所を自動的に抽出して合成してくれる機能を試してみましたが、どれも見事に合わせてくれました。デジタルでは絞りすぎによる回折収差が顕著に出るので、絞りは最大でもF11前後にとどめておき、レイヤーの合成によって浅い被写界深度をカバーするということが有効です。
しかし必要以上に大きなカメラを使うと撮影時間や手間が余分にかかってしまいがちです。仕上がりに差が出るのなら別ですが、同じなら用途にあったカメラを選択すべきです。ただ、EOS 5D Mark II は後発ということもあり、オートホワイトバランスの性能や液晶画面の美しさなど、スムーズに撮影を進められるな面も多々あります。カメラのセレクトは後のことも考えて慎重に行いたいと思います。(^_^;
で、そのお仕事の写真をここにアップするわけにはいかないので、作例を撮影してみましたが、なぜかレイヤーの自動合成がうまくいきません。

ちなみにライティングはクリップオンストロボ(580EX II )1灯+ST-E2+レフ板です。上の写真は真ん中の黒いポッチ部分にピントを合わせて撮影したものです。当然ですがその前後はかなりボケてます。写真的にはもう少しぼけたほうが面白いですが・・・。


なぜ自動合成がうまくいかないのか、、、どなたかご存じな方いらっしゃいましたらご教授ください。m(__)m 写真は作例のために簡単に撮影したものですので、細かな指摘はご勘弁を。(^_^;

今日は朝から今治球場で高校野球の撮影をしていました。終了後の帰り道でなにやら空を見上げている人が多数。「一雨来そうやのに、なにやっとんやろ?」 なんて思いながら見てましたが、遅ればせながら日食だということに気付きました。そういえばさっきまで薄日が差してお天気は回復してるな~なんて思ってたのに今はザッと一雨降りそうな暗さ。太陽観察用のグラスなど持ってませんが、空を見上げてみるとちょうど薄い雲がいい具合に光を遮ってくれて、肉眼でも目を薄めるとなんとか観察することができました。
普段は望遠レンズを持ち出すことは滅多にありませんが、たまたま今日は野球の撮影をしていたので300mmレンズを持っていました。EOS40Dでは35mm換算で480mmになりますが、さすがに太陽は小さくしか写りませんでした。当然専用の減光フィルターなんて持ってないので、感度を最低にしてシャッター速度を最高、絞り最小で撮影してみました。薄曇りだったことが功を奏してなんとか撮影に成功しました。
先月撮影させていただいたB全ポスター用の画像データーを何となく眺めていて、、、ふと思いつき、ピクセル数を計算してみると、、、なんと2億画素をわずかに越えていました。写真1枚の容量はなんと588MB。 (;^_^A アセアセ… どおりで最新スペックのPCでもなにかするたびに待ち時間が出るわけです。
制作会社から、350dpiでB全サイズ(728×1030mm)に拡大しておいてほしいとの要望があり、若干のトリミングを考慮して一回り大きめに拡大補間して納品していました。しかし本当にB全ポスターの印刷で350dpiの解像度が必要なのか ! ? ネットで調べてみても答えは様々で、インクジェットなら150dpiで十分との情報もありますが、通常のオフセット印刷では350dpi必要、、、とか、200でいい、、、とか鑑賞距離によって違うから一概にはいえない、、、とか、印刷会社それぞれにノウハウがあるので直接聞いてみないとわからない、、、などなど。今回はインクジェットではないのでそれなりの解像度が必要なのはわかりますが、本当にここまでの解像度が必要なのか・・・。
昔はポスターというと少し目を近づけて鑑賞すると網点がはっきりと見えましたが、最近ではよく見えないものが多いように思います。最近はポスターでも175線で印刷するのかな。それとも見えないのは老眼のせい? (汗) 地方ではポスターの仕事などそう頻繁にあるものではないので、実のところよく知らないのです。どなたか詳しい方いらっしゃいましたら教えてくださいませ・・・。
先日のエントリーで、「現像ソフトはSILKYPIXでいくことに・・・」と書きましたが、どうも肌の質感がナマっぽすぎるので結局DPPで現像し、ジャギーが出てしまう商品部分のみSILKYPIXで現像したものをはめ込み合成しました。解像感抜群のSILKYPIXですが、LightroomやPhotoshopのCameraRawのように明瞭度を調整する機能がないのが惜しいところです。

今回の撮影データはいろんな用途に使われるようですが、最大ではB全ポスターにもなるのでRAW現像ソフトのセレクトに悩みます。私が普段使っているのはAdobe Photoshop Lightroom、DPP、SILKYPIXです。解像感重視で選ぶとDPPかSILKYPIXということになりますが、どちらも一長一短あって悩ましいです。最初は扱いやすさという点でDPPにしようと思ってましたが、現像してみると肝心の商品部分にジャギーが出てしまったので、結局SILKYPIXでいくことに。このソフトは標準設定ではハイライトが白飛びしやすく、シャドーは階調は出るものの締まりがありません。彩度も高めで少々扱いにくいのですが、解像感は抜群です。
試しに現像してみたところ、人間の肌の描写がナマっぽいというか、質感描写に優れていてすごく写真っぽい感じです。この画像を見た後に他のソフトで現像した画像を見ると(大げさに言うと)ベタっとしていて、どこか絵っぽい感じがしてしまいます。ジャギーも出ないし、扱いにくさはあるのの結局SILKYPIXで現像することにしました。
膨大なデータ処理でブログ書いてる場合じゃないんですが今はコンタクトシート印刷中ということで・・・。データー作りはまだこれからです。

今回はEOS 5D MarkⅡで撮りましたが、やっぱりフルサイズはいいですね。広角に余裕があるので安心感がありますし、ハイライトが結構粘ってくれるので今回のように直射日光が差し込んでいてもその部分が飛んでしまうことはありませんでした。

■ アオリ
この建物は安藤忠雄氏設計の鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造で、上から見ると三角形をずらして重ねたような形をしています。ファサードに垂直のラインはなく、建物の歪みを4×5カメラのアオリのように補正する場合は周囲の建物を基準にしなければなりません。この写真は目線の高さから撮影しており、4×5で言えばアオリは相当な量です。超広角の12mmで撮影していますので、仮に4×5で撮影できたとしても空の上部分にはくっきりとしたケラレができているはずです。
4×5のアオリは見上げる(ライズ)と画面の上部分のトーンが落ち、見下ろす(フォール)と下部分のトーンが落ちます。建物外観の場合は空のトーンが落ちて有効な場合が多いのですが、引きがなく超広角レンズを使用した場合にはクッキリとしたケラレが生じたり、そこまでいかなくても建物の上三分の一程度が青黒ーくなってしまうことがあります。
また、室内写真ではどちらか片方のトーンが落ちると本来のイメージとは異なった写りになってしまうことがあります。例えば天窓のある吹き抜けを見上げて撮影するような場合、天窓より降り注ぐ光により明るいイメージで撮りたいのですが、4×5でライズを使うと上部分が暗く落ちてしまいます。また、広いリビングなどを見下ろして撮影すると床部分のトーンが落ちてしまいます。画面の「周辺光量落ち」は実は個人的には大好きで、画像処理で意図的に落とすこともよくあります。どことなく味があり、レトロっぽい雰囲気が出るので好きなのですが、こと建築物の室内写真では周辺光量落ちは「いただけない物」だと私は思います。
このように4×5での撮影は実際のイメージとは異なった写り方をする場合がありますが、デジタルではそのような心配はなく、イメージどおりに撮影することができます。ただし欠点もあります。実は上の写真は横位置で撮影しているのですが、歪み補正によって左右がトリミングされ、縦の構図になってしまいました。通常はここまで切れることはありませんが、この例のように大きな建物でなおかつ引きがなく、超広角レンズで撮影しなければならない場合はこのようになってしまいます。ですので、撮影時にはトリミングされること常にを想定しておかなければなりません。(上の作例は左手前に看板があり、それを避けるために相当建物に近づいて撮影しています。超広角レンズを使用し、通常ではあり得ないほどのアオリ補正量ですので、このようになっていますが、通常は横位置の写真が縦になることはありません。)
■ ミックス光源
ミックス光に強いのはデジタルカメラの最大の利点です。ネガフィルムでは一部プロ用フィルムの中にミックス光に強いものがありましたが、ポジ(リバーサル)フィルムではそうはいかず、フィルター補正を駆使して撮影しなければなりませんでした。野外撮影でもノーフィルターで撮れるのは晴天順光のみで、逆光や曇天でもフィルターは必需品でした。(建築写真の場合)
また室内においては様々な光源に合わせてフィルター補正しなければならず、同じ室内に種類の違う光源がある場合はその光源ごとにフィルターを入れかえ、多重露光をかけるなどの複雑で高度な技術が必要とされました。特に日中に撮影するときは外光が入ってきますので、補正は更に複雑になります。ですので、フィルム(ポジ)時代は室内撮影は夕方~夜間に撮影することが多くありました。
これがデジタルになって(特に最近のカメラは)何も考えなくても綺麗に写るようになってきました。デジタル初期の頃に多用したマニュアルホワイトバランスも最近ではオートホワイトバランスがメインです。ただし建築写真の場合は必ずRAWモードで撮影します。それは光源の色味や色温度を画質の劣化なしで調節できるからです。上に書きました複雑で高度なフィルター補正がパソコン上でできるのです。しかも撮影は多重露光なしの一発撮りです。
ただ、かつてプリント納品が多かった建築撮影ではネガフィルムで撮影することが多く、その撮影はノーフィルターの一発撮り、色味の調節もラボ任せでしたので、それから思えば少々手間が増えたことになります。しかしラボ任せよりも自分で調整する方が納得のいく色が出せるので断然いいですね。
■ ラチチュード
ラチチュードとは1枚の写真で再現できる明暗の階調範囲のことをいいますが、現在のデジタル一眼のラチチュードはポジフィルムと比較するとハイライト側ではほぼ同等、シャドー側ではやや広いようです。それでもネガフィルムとの比較ではまだ狭いのですが、そこは合成でカバーすることができます。例えば、室内から窓を入れて撮影した場合に通常なら窓の外は明るすぎて階調は飛んでしまいますが、デジタルなら窓の外に露出を合わせた画像と合成することで両方の階調を出すことができます。(窓の外を完全に適正露出にすると不自然に見えるので、若干明るめにします)合成というとインチキのようにも聞こえますが、人間の目はよくできていて、室内から窓の外を見ても階調が飛ぶことなくちゃんと見えているのです。私は人間の目で見た感じに近づける合成はインチキではなく、大変有効な手段だと考えています。
■ 撮影スピード
撮影スピードの速さもデジタル撮影の大きな利点です。つい先日も地元施設の竣工写真を撮影しましたが、朝9時にスタートして外観・内観を80カットあまり撮影し、お昼過ぎには一段落していました。あとは日の廻りを考慮して午後遅めに数カットを残したのみです。このカット数をフィルム(ポジ)で撮影していたらどれだけ時間がかかったことか・・・。ただ、デジタルは後処理(歪みや色味・色温度・コントラスト調整etc)に相当な時間を要するので、トータルで考えればフィルムのほうが仕事離れは速いかもしれません。しかし撮影の間中待たされるクライアント様や施主様の立場になれば撮影は速いに越したことはありません。
■ 撮影コスト
デジタルカメラはフィルム代、現像代、ポラなどの感材費がかからないので、撮影費を安く抑えることができます。しかしいくらでも安くできるというわけではありません。なぜならデジカメは銀塩カメラらと比較して機材の更新を頻繁に行わなければならないからです。銀塩時代はカメラもレンズも一度買うと相当長い期間使うことができ、ハッセルなどではオーバーホールしながら一生使うこともあったようです。また、銀塩では描写を直接左右するのはレンズだけですが、デジカメはレンズ、ボディ双方の組み合わせで画質に影響してきます。ですので、機材の更新も両方が必要になります。(技術の進歩も早いし) 撮影費を安く押さえようとすると機材の更新ができなくなり、写りもそれなり、、、ということになってしまうのです。
■ まとめ
このようにデジタル撮影では多くのメリットがありますが、実はカメラマンは撮影後に膨大な量の画像処理が待っているのです。知らない方も多くいらっしゃると思いますが、カメラマンがパソコンに向かっている時間は撮影時間よりも長い場合が多いのです。カメラマンの多くが睡眠時間を削り、眠たい目をこすりながら画像処理をしていますので、どうかクライアントの皆さん、撮影料を値切らないでください。よろしくお願いします。(^_^; 長文にお付き合いいただきありがとうございました。